ディズニーランドの「プーさんのハニーハント」に乗った時のこと、乗っている最中にお客さんの荷物が転げ落ちて、アトラクションが停止してしまいました。
その時の話です。
ポットから手荷物が落下した現場のできごと
ファストパスを取っていたので、そんなに待ち時間があったわけではないですが、やっと順番が来て、はちみつのポット型(つぼ型)をした乗り物に乗って出発したところ、前方のポットのお客さんが荷物をポットから落としてしまいました。
荷物は地面に転がり、その荷物は別のお客さんが乗っていたポットの下敷きに...。
ポットに乗って動き出してすぐの場所だったので、後方すぐの所に乗り場があり案内のキャストの人たちが見えていました。
荷物を落としたお客さんは、荷物が落ちたことを伝えようと「すいませーん」と叫び、私たち他のポットに乗っていた人たちも、キャストの人たちの方を見て緊急事態と異常事態を伝えようとしました。
異常事態を察知したキャストの人たち、プーさんのハニーハントのアトラクションの全てのポットを停止したようで、私たちのポットも停止して止まったままになりました。
すぐに動き出すか、停止か
そしてハニーハントの館内に「安全装置が作動したのでアトラクションを緊急停止しました」的なアナウンスが流れました。
荷物がポットから落ちたところまでは目撃したものの、荷物やその荷物を踏んだポットがどんな状態なのかまで見えませんでしたが、それほど大事ではないように思えました。
なので、荷物をどかしたら停止していたアトラクションは再稼働するのではと思ったのですが、かなりの時間をポットに乗ったまま待たされました。
その間、何度も館内に「安全装置が作動してアトラクションを停止しました」「係りの誘導があるまでその場でお待ちください」といったアナウンスが繰り返されました。
その場で長く待たされ、キャストやアトラクション内の様子をうかがっていると、再稼働するのではなく、アトラクション全体を停止するのがわかってきました。
優先入場整理券の配布
乗り場前でポットに乗っていない順番を待っている人たちの行列が退場しはじめました。長く行列に並んでいた人もいただろうに、寸前でアトラクションが停止になるとは、どう納得して帰るのだろうと思ったところ、
館内のアナウンスで「お待ちになられた全ての人に本日中にディズニーランド、ディズニーシーの全てのアトラクションで利用できる優先入場整理券をお渡しします」と案内が流れていました。
少しだけしか並んでない人はラッキーですね。
ポットで待たされていた私たちのところにもキャストの人が迎えにきてくれて、ポットから降り、通常はポットに乗って移動するアトラクション内を徒歩で退場しました。
これはこれで貴重な体験でした。
プーさんのハニーハントを退場するところで、「優先入場整理券」をもらいました。当日中であれば、ランドでもシーでもどのアトラクションにも使えるファストパスですね。
プーさんのハニーハントもファストパスで入ったので、そのファストパスが戻ってきたようなものです。
停止されたアトラクション前、システム調整の案内
アトラクションを出ると、入場する前にはあったプーさんのハニーハントを待つ行列は消えて、入口はロープで封鎖されていました。
そしてキャストの人たちが「システム調整のためアトラクションを停止しています」と行き交う人たちに連呼していました。
システム調整と言っていますが、荷物が落下して停止して、問題なく稼働できるか確認していると具体的なことは言わないんですね。
こういう場合は、「システム調整」という、それっぽい言葉で乗り切ることが決まっているんでしょうね。
「システム調整中につき停止しています」とアトラクションの前に看板でも出せば一目瞭然ですが、アトラクション前にキャストの人が何人も出てきて、口々に「システム調整で停止中です」と口で伝えるのがディズニーのやり方ですね。
看板を出してしまうと、夢の国ではなくなってしまう感じなのでしょうか。
そういえば、ディズニーランドの中には業務案内とか、迷子のお知らせとかといった類の放送案内もないですね。
システム調整中(停止中)のファストパスは?
そのままハニーハントの前にいると、プーさんのハニーハントのファストパスもっている人が続々とやってきます。ファストパスは使える時間が区切られているので、使える時間になって来たのに、アトラクションが停止していたら焦りますよね。
ファストパスをもってくる人がくる度に、キャストの人がシステム調整の事情を説明して、恐らく「今日中だったらいつでも使えます」と案内している感じでした。
ファストパスをもったお客さんの中には「もう、この後、帰るんだ」と話しているお客さんもいました。遠方から来ていれば、新幹線や飛行機の時間もあるでしょうから、残念ですね。
システム調整から再稼働までの時間は?
システム調整とは言っていますが、荷物が落ちて停止しただけと判っている私たちは、すぐに再稼働するのではと目論んで、プーさんのハニーハント前で待つことに。
待って最初に入れたら、さっきもらった「優先入場整理券」を使わずに、ハニーハントに乗ることができ、違うアトラクションでその整理券を使うことができます。
15分や20分待ったら再稼働すると思っていましたが、30分以上経過しても再稼働する気配がありません。荷物が落ちただけなのに。
プーさんのハニーハント前では、キャストの人達が相変わらず「システム調整」であることを訴えたり、ファストパスを手にした人に説明などを続けています。
その間、「いつ動き出すんだ」と尋ねている人が多数いましたが、「再稼働の時間は不明です」としか答えていませんでした。
「本当は知っているのでは」と疑っていましたが、キャストの人達は一貫しています。
キャストの人の動きから再稼働の気配をうかがう
恐らく、再稼働が近くなったら、キャストの人達がそわそわしてきて、「もうすぐ動きだすよ」と互いに耳打ちしたりして、再稼働が近づいてくることを感じられるのではと観察していたのですが、その気配は全くありません。
プーさんのハニーハントが停止してから1時間が経とうとしたころ、なんの前触れもなく、入口を封鎖していたロープが突然に解かれ、自然と人々が吸い込まれていきました。
「再稼働しました」という案内もなく、極自然にロープが解かれました。
私たちも、ロープが解かれ人が吸い込まれるその流れにのって、アトラクションの中へ。待ち時間ほぼゼロでポットに乗ることができました。
ポットの乗り場には、さっきまでアトラクションの外に立っていたキャストの面々が、入口の整理や乗り降りの案内、アトラクションの操作などを担当していました。
このキャストの人達は、外からいつの間に中に入って準備していたんだという感じです。
気配なく何事もなかったように再稼働
ディズニーランド、見事です。プーさんのハニーハントのキャストの人達、さすがです。
ずっと入口の目の前で待っていたのに、システム調整から再稼働の動きを察知することができませんでした。
「システム調整中です」と看板もメガホンも使わず、人手をかけて丁寧に口頭で案内するやり方もそうですし、再稼働の前触れを感じさせないやり方、
改めて、ディズニーランドの徹底したやり方、ポリシーに衝撃を受け、感心しました。
システム調整から再稼働までに実際にかかった時間
今回、荷物が落下してアトラクションが停止、再稼働するまでにかかった時間は約60分間でした。
優先入場整理券をもらってラッキーでしたが、1時間も待ったので、損得ゼロでしょうか。
ディズニーランドってすごいですね。