テストバッテリー

1つの検査を単体で行うだけでなく、複数の検査を組み合わせて実施することを「テストバッテリー」と言います。人物像を多方面から知ることによってより的確な判定ができます。

(1)YG性格検査(YGテスト)と知能検査の相性について

採用時の適性検査として「キャッテルCFIT知能検査」が広く使われています。YG性格検査の開発者の一人である元関西大学心理学名誉教授の辻岡美延氏がキャッテルの知能検査をわが国に導入されたことからも、一人の人材の適性を判定するに際して、YG性格検査の適性判定とキャッテル知能検査の相性の良いことがうかがい知れます。

 

(2)どのような適職判定に知能検査は使われるか

知能検査が、どのような職務適性の判定に使えるのか? は、企業の人事や採用担当の方々の知りたいところと思います。各社から採用時に、適性診断の依頼を受けた時、YG性格検査(YGテスト)のデータと同時に、知能検査のIQ値を記入して送付されて来ます。それを見ますと、どのような職務に知能検査が実施されているかよく判ります。多い順にあげますと、

  • 営業職
  • 研究開発職
  • ソフト開発職(SE職)
  • 専門職(品質管理、経営企画、営業支援、生産管理、生産技術、保守技術、特許)
  • 総合職

等のように論理的能力、分析力、応用力、集中力、洞察力、頭の回転力などが求められる仕事の適性などです。ちなみに筆者の体験ですが、外資系ISO審査機関の審査員の採用試験に応募したとき、適性検査として知能検査が面接に先だって行われました。このように頭脳で仕事をすることが求められる職務に施行されると有効です。


(3)知能検査をYG性格検査が補完する

キャッテルCFIT知能検査は、頭脳的業務や頭の回転が求められる仕事に適性があるかどうかの判定ができます。頭脳が優れている、計算スピードが速いだけの能力では企業実務に最適ということになりません。管理(マネジメント)力、対応力、対人能力、人間関係力、コミュニケーション力、客観性、共感性、情緒バランス、情緒安定性、等々が、企業実務では求められるのです。これらの適性は、YG性格検査のプロフィール表から読み取れます。このことから知能検査とYGテストが補完関係にあることがおわかりでしょう。中小企業・中堅企業のように複数業務・作業をこなせる人材確保と適材適所への配置に双方の適性検査がいかんなく発揮できます。求職者・働く人と企業組織双方にとって、適材適所が好ましく、双方に幸福をもたらします。

 


(4)知能検査の事例

近年、知能検査を営業職募集で使われて、適性判定に良い人材が確保できたという企業の事例を紹介します。


S社:製造業の事例

御用聞き営業ではなく、顧客の潜在ニーズを探索し、新規開拓のプレゼンのできる人材を採用したい方針で、中途・新卒を含めて採用していますが、採用後の結果が好ましくありませんでした。キャッテルCFIT知能検査が良いと聞いて採用試験でテストバッテリーを実施しました。営業向きの人材4名の中から即戦力になる30歳代の営業に従事している人材を選びました。その応募者は、IQ値が他の応募者に比べて高く、YGテストのプロフィールでも管理者型で戦略を立てて主体的に働ける人ではないかとこの人を採用しました。この結果は、現在の営業成績が好ましく、顧客からも信頼が厚く好感をもって迎えられています。将来は営業中堅としての活躍が期待されています。今後、営業職の採用にはキャッテルCFIT知能検査を使いたいとおっしゃっています。


T社、流通業の事例

営業候補として、新卒大学予定者を募集したところ数十名の応募があり、面接及びYGテスト、キャッテルCFIT知能検査のテストバッテリーを行いその中から3人を絞り込みました。その内の一人は非常に高い知能値でした。複数の面接検査官がこのIQ値の高い人材の採用を会社に推薦しましたが、総務担当の1人は余りにも知能が高く自社の組織では使い難い人ではないかと採用することを懸念しました。他の2名はIQ値も適度に高く、YGテストのプロフィールもバランスのとれた人であったため、この2人を採用することにしました。
この2人は営業職について仕事を始めました。新人のため営業職の勉強中ですが、仕事ぶりは理解が速く、将来は幹部候補生クラスかなと総務課長の判断です。

 


YG性格検査(YGテスト)
キャッテルCFIT知能検査

を実施するためには検査用紙が必要です。